【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第53章 浮気
『あ、安室さん…近いです…』
安「久しぶりに会えたんですから
これくらいいいじゃないですか」
と、ふわりと安室さんに包まれる
『わっ…ちょっとダメです!』
バックヤードだし
今日は安室さんしか居ない…
誰も助けてくれない…
それにこの会話も
秀一さんに聞かれている…
安「またドライブに行きませんか?」
私は冷や汗をかいた
断れなくて
ドライブに行った事は事実だ
組織の情報を掴むために
安室さんに近付いたとは
秀一さんには前に伝えたけど
ドライブに行ったまでは
言っていない
『…行きませんっ!
離してくださいっ!』
安「彼氏さんに怒られますか?」
『分かってるなら離してください』
するとロッカーに両手を押し付けられ
だんだん顔が近付いてくる
『あ…安室さん…っ!』
その時、カラン…と
ポアロの扉が開く音が聞こえた
安室さんはパッと体を離すと
すぐにホールに向かっていった
私はほっと胸を撫で下ろし
エプロンを着けて出勤準備をした
ああ、もう…
秀一さんに怒られる…
別にドライブに行った事を
黙っていた訳でも
やましい気持ちでいた訳でもない
浮気なんてしているつもりなんか
更々無かった…
だけどこんな状態で
知られてしまったら
何故だか…
浮気をしていた気分になってくる
そんな重苦しい気持ちで
ホールに出ると
コナンくんがカウンターに座っていた
さっき入って来たお客さんは
コナンくんだったのか…
コ「葵さん、こんにちは」
『こんにちは、コナンくん』
助かったよ…と心の中で呟いた
それからお客さんも増えて
バタバタとした時間が過ぎて行った
夕方にはコナンくんも
帰っていき、時刻は
ポアロが閉店する時間帯に…
安「お疲れ様です、葵さん」
『お疲れ様です』
エプロンを脱いでロッカーにしまうと
後ろからふいに抱き締められた
安「やっと2人きりになれましたね」
『ちょ…安室さんっ…離してください』
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