【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第52章 第一関門※
昴さんの車に戻ると
後部座席にコナンくんが座っていた
時刻は夕暮れ時
車内を赤い太陽が照らした
コ「何もなくて本当に良かったよ」
『うん、取り敢えず
第一関門突破ってところね』
コ「そうだね」
私は服の袖に付けた
超小型盗聴器をコナンくん返した
昴さんの運転で
コナンくんの住む
毛利探偵事務所まで送って
それから工藤邸に帰ってきた
沖「それで、あの時のスマホ画面…
何を見せたんですか?」
『…やっぱり、聞きますよね…』
沖「勿論」
私と昴さんは
夕食の準備をしながら
会話をしていた
昴さんはもうコナンくんが
工藤新一くんだと
気付いているから
隠す必要は無いだろうけど
ベルモットがコナンくんの事を
気に入ってるなんて
知らないだろうな…
と、思いつつも
正直に話した
沖「ホォー…ベルモットが?」
『はい』
ニューヨークで
赤井さんは通り魔に扮した
ベルモットを追っていたはず
その時に新一くんと蘭ちゃんが
その通り魔が階段から落ちる所を
助けている
きっと、これがキッカケなんだろう
私はこの話は伏せて
昴さんに話した
『…ベルモットは何を考えてるのか
分からないけれど
そんなに悪い人には見えないんです』
ぽつりと零してしまった言葉に
昴さんはお鍋を掻き回していた手を止めた
『昴さん…?』
昴さんは私を抱き締めると
耳元で、低く言葉を放つ
沖「葵は少々考えが甘過ぎる
油断をしていては首を取られるぞ」
秀一さんの口調でそう言いながら
私の首筋をぺろりと舐め上げた
『…ひゃっ』
体が離れて昴さんを
見上げれば瞳が開かれていて…
大きな手が私の頭を撫でた
お鍋の中のカレーがぐつぐつと
音を立てながら
スパイスの香りが辺りを包む
昴さんは私の後頭部を
優しく支えると
ちゅっと軽くキスをした
沖「続きは後でしましょうね」
と、微笑まれて
顔が熱くなった
.