【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第30章 好き※
赤井さんは
少し悲しそうな顔した
赤井さんも
恋人を亡くしているからかな
気持ちが理解出来るのだろう…
『そんな顔しないで下さいっ』
私は赤井さんの頬に
自分の小さい手を添えた
赤「忘れられない人か?」
頬に当てた私の小さい手を
赤井さんは大きな手で包んでくれた
『…はい、忘れられない人です』
赤「それは妬けるな」
赤井さんはそのまま手の甲に
キスを落とした
心臓の音が早まった
『あ、赤井さんだって
明美さんがいるじゃないですかっ』
赤「なんだ、妬いているのか?」
『そ、そんなことありませんよっ!』
握られた手を引っ込めた
赤「……本当に俺のこと
何でも知っているんだな」
思わず俯いてしまった
『…嫌ですよね…
過去の事も人に知られている事って…
私だったら…嫌です』
赤「俺は嬉しいが?」
『え…?』
きょとんとしながら顔を上げると
赤井さんと目が合う
赤「葵に俺の全てを
知ってもらえて嬉しいと思う」
赤井さんはゆっくりと顔を近づけて
私の唇を奪う
啄ばむようなキス
ちゅっちゅとリップ音が鳴る
私は赤井さんの服の裾を掴んで
それを受け入れた
そのままベッドに優しく
押し倒されて唇が離れる
赤「あと…まだ確かめないと
いけない事がある」
『なんでしょうか…』
赤「記憶を全て無くして組織にいた時
バーボンに世話になったと言っていたが
抱かれたか?」
私は目線を逸らして
言い訳を考えた
バーボンはあの時
薬を盛られていた訳だし…
そう言えばあの時…
あの人に似てるとか何とか言ってたけど
誰のことなんだろうか…
赤「まぁ、この体に聞けば
わかるんだがな…」
『え、ちょ、ちょっと!』
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