【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第29章 記憶の真相
『きっと…言っても
信じてもらえないと思います
私も初めは信じられませんでしたから』
赤「とりあえず話してみろ」
私は、ぽつりぽつりと話し始めた
『私には大切な人が居ました
その人を事故で失って
現実を受け入れられなくて…
ビルから飛び降りたんです』
2人とも驚いた表情をしていた
『それから気が付いた時には
米花公園にいました
…私は別の世界から
この世界に飛ばされたんです』
コ「…それはにわかに
信じ難い話だね…」
『そうだよね…』
コ「でも、何で
ボク達のこと知っていたの?」
『私が居た世界に
この世界の物語りがあったの
コナンくんや赤井さんは
その物語りの登場人物で…
私はそのお話が好きで
読んでたの…』
コ「…そんな、非現実的な事…」
『うん、非現実的で
私も受け入れるのに
少し時間がかかった
その上、こっちに来た日の
記憶が無かったから
どうやって来たのかも
帰り方もわからなかったから
とても不安だった。』
それまで静かに
私の話しを聞いていた赤井さんが
口を開く
赤「…信じ難いが
その話が本当なら
全てのことに辻褄が合うな
初めて会った時からの葵の行動…
戸籍がないのも…
誰とも繋がりがないのに
全てを知っていた事も…」
コ「…確かに
でも、その物語りの真相は?
黒ずくめの組織はどうなるの?」
『それは…ごめんね
まだ完結してないから
わからないの…』
コ「…そっか」
『…それと…あっちの世界の私は
ビルから飛び降りた後、
かろうじて生きていました』
赤「それはどういうことだ?」
『私がこっちで眠っている間
あっちの世界で目を覚ましました
病院で沢山の管が体を繋いで
一命を取り留めていました』
赤「どうやって戻って来たんだ」
『…死んだ彼…私の大切な人が
私をこっちへ送ってくれたんです
私がこっちの世界で生きると選んだから』
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