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【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】

第25章 記憶喪失




目を覚ますと
四角い質素な部屋のベッドにいた


『あれ…私…わた…し…

…私は…だれ…?』


頭の中が真っ白で
記憶が何も無かった


何も思い出せない


何も無い


自分の名前すらも


頭が痛い
ベッドの上で
頭を抑えながらうずくまった


すると、部屋の扉が
カチャリと開いて
ブロンズの髪をした綺麗な女の人と
銀色の長髪の目付きの悪い
男の人が入ってきた


ベ「ようやく目が覚めたようね」


『…だれ…』


ベ「私はベルモット
こっちはジン
…それでお嬢ちゃんの名前は?」


優しい口調で話しかけてくれる
ベルモットと名乗る女の人


『…なまえ…名前…
…分からない…何も思い出せない』


頭の中を探しても
何も浮かばなかった


べ「…まさか、記憶喪失?」


ジ「自白剤を用意しろ」


べ「こんな子供が
演技をしているとでもいうの?
一応、女優の立場から言わせてもらうけど
これは演技なんかじゃないわ」


ジ「…ならこのガキの身元を調べろ
米花町の小学生の行方不明者を
探せば身元がわかるだろう

このガキを連れてきてから
1週間経ってんだ
被害届くらい出してるだろうよ」


何が何だかサッパリ分からない状態で
呆然とする


べ「わかったわ」


ジンが部屋を出て行き
ベルモットと2人きりになる


『ベルモット…私は何かしたの?』


べ「ええ、まぁ、
覚えていないならいいのよ
それからこれを…」


そう言い、渡されたのは
おもちゃの指輪だった


べ「貴女を拾った時
大事そうに握っていたのよ
返してあげるわね」


そのおもちゃの指輪を眺めた


だけど見覚えなど無かったし
何も思い出さ無かった


そのままぴったりと
ハマる指を探して
薬指にはめ込んだ


『…きれい…』


真ん中にプラスチックの
赤い石がはめ込まれたそれを
光にかざしたりしてみた


その時、コンコンと
ノックされて扉が開いた


そこには金髪に褐色肌の男が
立っていた


一瞬驚いた表情を見せたが
すぐに表情が変わる


バ「…ジンに言われてきたのですが
その子ですか、
記憶喪失の少女というのは」





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