【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第20章 幼児化
翌日、私は
焼きすぎたクッキーを片手に
阿笠邸を訪れた
沖矢さんはその間
買い物に行くと言って
終わったら迎えに来るらしい
ピンポーン
チャイムを鳴らすと
阿笠博士が顔を覗かせ
中に通してくれた
『お邪魔しまーす…あれ?
コナンくんも遊びに来てたんだ』
中に入るとコナンくんと
哀ちゃんが何やら真剣な表情で
話し合ってるのが見えた
コ「葵さんどしたの?」
『クッキー焼きすぎちゃって…
皆んなで食べよ?』
阿笠博士が出してくれたお皿に
クッキーを出して3人で食べる
博士は研究室にこもっていった
『で、さっき2人で何の話してたの?』
哀「…APTX4869の解毒剤の話よ」
『ふむ…それで?』
哀「解毒剤を作るにあたって
もう一度APTX4869の改良型を作ったのよ
でも、モルモットだけじゃ
正確なデータは得ることが出来なくて…」
『なるほど…改良型って言うのは?』
哀「数時間後元の姿に戻る
…でも、人で試そうにも
試す人も居なければ
万が一の事があれば最悪…
死に至るケースも考えられる」
APTX4869の改良型
一時的に幼児化して数時間後には
元の姿に戻れる
正確なデータを得るには
人で試すしかない
もし、データが取れれば
APTX4869の解毒剤の開発に
進歩も得られるだろう…
『私が試そうか?』
コ「ばかっ、何言ってんだよ!
改良型っつっても、もしかしたら
元の姿に戻れなくなる可能性だって
あるし、最悪の場合
死ぬかもしれないんだぞ!」
コナンくんは声を荒げて言った
『でも、成功したら
解毒剤の開発の進捗に
繋がるかもしれないんだよ?』
コ「でもっ!」
哀「…昴さんには何て言うつもり?」
コ「おい、灰原!」
コナンくんと博士は赤井さんの事
知ってるけど
哀ちゃんからしたら
沖矢さんはただの大学院生
APTX4869の存在を知らない人
『うーん…博士の実験に付き合ったって
言えばいいんじゃない?』
コ「待てよ!」
コナンくんは必死に止めてくる
『大丈夫だって
これでも運は良い方だから
私は死なないよ』
コ「でも、元の姿に
戻れなくなっちまったら…」
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