【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第18章 イチゴ
沖矢さん達が
出て行って急に家の中が
しーんと静まり返った
テレビでも付けようかと
リモコンに手を伸ばしていると
チャイムが鳴った
あれ…?忘れ物かな?
いやでも、沖矢さんわざわざ
チャイム鳴らさないよな…
とりあえず玄関を出ようと
ひょこひょこと捻った足に
気を遣いながら歩いた
『はーい、どちら様ですかー』
言いながら、ドアを開けた
安「僕です」
そこには安室さんが立っていた
『え、安室さんどうしたんですか?』
安「少し聞きたいことがありまして」
その場で立ち話をする
『聞きたいこととは何でしょうか?』
安「赤井秀一についてです」
どきっと心臓が早まった
ここでバレてはダメ
冷静に…冷静に…と
心で唱えた
『以前も、その赤井と言う人の事を
聞いてきましたよね?
…その方とはどんな人なんですか?』
安「…殺してやりたいくらい憎い男ですよ」
とてつもない殺気を放つ安室さん
安室さんの怖い顔に
ビクッと肩が揺れた
安「あぁ、すいません
びっくりさせてしまって」
私の様子に気付いて
ケロッと元の顔に戻った
『…あ、いえ…
そんなに恨んでるんですね
その方の事を…』
安「えぇ…
貴女の情報網なら本当は
知っているんじゃないんですか?」
『…いいえ、何も…
お力になれず申し訳ありません』
精一杯すっとぼけた
安「…そうですか
仕方ありませんね
今日は帰ります」
足早く良くなるといいですね、と
付け加えられて
車で走り去って行った
家の中に入り
玄関に座り込んだ
本当に焦った。
私は上手く誤魔化せただろうか
また安室さんに
出会って赤井さんの事を聞かれたら
次は誤魔化せるか不安だ
そんな事を考えていると
後ろの玄関の扉が開いた
沖「全く貴女はこんな所で
一体何をしているんですか」
そのまま担がれる様な体制で
リビングまで運ばれる
ソファーに座らされて
いつもの様に沖矢さんが
隣に座った
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