第3章 金色
蛭魔視点
ケケケッ…アイツらがケルベロスに追いかけられてる間に
俺は作戦でも練ってた方がいいな?
あ?誰か居るな?
ウチの生徒じゃねえな?…ケケケッ…スパイか?
何処の学校か知らねえが…
脅迫ネタがあれば逆に使えるかもな…声かけてみるか…
「迷子か?」
そう言えば相手は少しビクついたが
項垂れたまま顔も見ねえで
淡々とケルベロスに置いていかれた話をしてやがる
だが、アメフト部のグラウンドを探してる時点でスパイ確定だな?ケケケッ
「アメフト部の主将は俺だ…ケケケッ…着いて来やがれ」
そう言うと勢いよく顔を上げたそいつを見て
一瞬時間が止まった感覚になった
長い髪、白い肌、デカい目、柄じゃねえが
女神かと思うほどの女だった