第3章 金色
『待って…早すぎ…キツいわ…ケルベロス君…何処へ…』
途中で見失ってしまい途方に暮れて項垂れる私…
「ケケケッ…ん?(ウチの生徒じゃねえな?スパイか?…脅迫ネタがあれば逆に使えるかもな)迷子か?」
『(ビクッ)え?あ、はい!迷子です!じゃなくて!あの!ケルベロス君に置いて行かれまして!あ!ケルベロス君って言う可愛いワンちゃんなんですけど!字も書ける天才犬でとても可愛かったです!!…じゃなくて!私…アメフト部のグラウンドを探してまして』
「(やっぱりスパイか…何処の学校だ?っつーか、俯いてて顔が見えねえ…それより、ケルベロスが懐いたってことか?何もんだ?コイツ…だが、まぁ…脅迫ネタゲットすりゃ…こっちのもんだな…)アメフト部の主将は俺だ…ケケケッ…着いて来やがれ」
『本当ですか?!良かった!ありがとうございます!!』
怖い人だと嫌だから項垂れたままだったけど!いい人みたいで良かった!そう思いながら顔をあげた瞬間
初めに映ったのは金色だった