第14章 面白れぇもん…見せてもらおうじゃねぇか
社を出た二人は急いで街へ向かう。
すると大変慌てたベポが二人を見つけ大急ぎで駆け寄ってきた。
「ベポ⁉」
「ハァ良かった…ペンギン達から連絡があって子供達を乗せたトラックを見たって言うからキャプテン達に知らせに来たんだ」
「どこ⁉」
「こっちだよ!」
ベポの情報のおかげでエリナ達は最短距離でその現場まで来れた。
気付いたのか物陰から偵察していたペンギンとシャチがこちらへ手招きする。
「あのトラックだ、船がまだ来ていないらしく待機している」
「どうやら船でどこかへ移動して証拠を無くすって算段らしいぞ」
「当たり前よ…行き先はヒューマンショップ」
「「「ヒューマンショップ⁉」」」
物騒なそれに目を見開いて驚くペンギンとシャチそしてベポ。
「ひでぇ…」
「やっぱり国王は周りの使用人そして住民を操っていた、悪魔の実の能力でね」
「そして実際はヒューマンショップへ売り捌き金儲け。子供がいないなら別のやり方で金を巻き上げていた」
腕を組みエリナの後に眈々と付け足したロー。
そして冷静に示唆する。
「船がくる前の今がチャンスじゃねぇか?」
「…そうね」
意を決しエリナはペンギンを連れトラックへ近寄る。
ロー達には援護を頼んだ。
トラックへ一歩一歩近付く。
車内には二人、そして見張りなのか一人が外に立っている。
幌の隙間からはやはり子供の姿が確認出来た。
一人の子供が幌から顔を出す。
その子と目があったその時、
「お姉ちゃん!」
「あっ、君、…オズ⁉」
その子供はエリナに気付いた途端車の荷台から飛び出し駆け寄って来た。
見覚えのある金髪のクルクルした髪の毛。
その子は昼間の酒場の息子のオズだった。