第7章 チッ、あの女…っ!
床掃除を終え、(他力本願) イカの下処理も済んだ所でエリナは食堂でホッと息をついていた。
ふと気付く汗と生臭さ。
そういえば昨日もコキア島から脱出する時大シケだったがいつの間にか乾いてしまったし疲れもあってそのまま眠り今に至る。
まぁ昨日入ってたら全身傷にしみて酷かっただったろうな。
エリナは風呂に入ると決め見かけたペンギンに訊ねる。
「ねぇお風呂入りたいんだけど…」
「ふっ、風呂⁉…俺⁉」
「どこだっけ?」
「あ、ああ…なんだ…、こっちだ」
何を期待したのか。
ペンギンは一瞬狼狽えたがすぐ風呂場を案内してくれた。
風呂場の前まで来てエリナは硬直する。
「鍵は?」
「ない」
「えっ!」
ドアに鍵はなくエリナはたじろいだ。
男所帯ってオープン過ぎるよ。
「まぁ…後はもう一つシャワールームがあるけど…」
ペンギンが重い口を開くが、結果オーライだった。
「キャプテンの部屋だ」