第6章 ふっふっふっふっ
島を立ち翌日。
安定した海域と天候に恵まれた船は海上へと浮上しエリナはお日様を浴びにでも行こうと部屋をそっと出る。
ローは背中を向けまだ寝ていた。
甲板まで来るとペンギンと会った。
「おはようペンギン」
「おう、おはようエリナ」
するとシャチもやってきて、エリナは昨夜の事を詫びる。
「昨日は壁、修理させる羽目になっちゃってごめんね」
「いや、いいよあれくらい…ていうかキャプテンとどういう関係なんだ?」
「おいシャチ、あまり詮索するなよ」
突如自分を中心に取り巻く微妙な空気。
「え?どういうって…やだ~恋仲とかやめてよ?」
エリナは青ざめた表情を向けるも二人はますます分からなくなった。
「あのね、幼馴染みなの。突然島にやってきて5年くらい一緒にいたわ。その後はまた違う島に行っちゃったんだけど」
「ノースブルーか?」
「そうよ、8才くらいの時だったかしら」
「じゃあ俺達と出会う前なのか…」
ペンギンとシャチはこれで納得がついた。
キャプテンが自室に招き入れる程心を許しているからどんな関係なのかと思っていた。
「みんな小さい頃から一緒なの?」
「そうだぜ!」
「へ~、ローも信頼出来て、してくれる仲間が出来て良かったわね」
「あ、エリナ。そういえば船内の案内忘れてた」
その後この船は少数精鋭でとてもコンパクトだと知る。