第35章 俺はあいつを裏切れねぇ。
「んああああっ!」
愛液溢れるエリナのそこは容易くローを受け入れる。
「そっ、な、突然…ああ!」
「くっ…だって我慢出来ねぇ」
浴室に肌と肌が打ち付け合う音とぐちゅぐちゅと卑猥な音が木霊する。
「あっ、あっ、あっ」
激しく腰を打ち付けるロー。
エリナの足はガクガクと震える。
後ろから突く背徳感と眼下に広がるエリナの白いお尻と悩ましい身体の曲線がローの理性を無くさせるには充分で。
「ハァ…もっと…俺を求めろよ…飽きるくらい」
「ああああっ!ああ!!」
眉根を寄せ熱い息を漏らすロー。
エリナの腰をより強く引き寄せ欲望の思うがまま腰を動かす。
「ろぉ…っ」
「そうすれば…可愛いがってやるから…くっ…!」
「あっ…あああああ!」
「…エリナ…っ、!」
エリナは布団に入りベットの淵へ腰掛けるローの背中をぼーっと見つめていた。
「風邪引かねぇか?」
「…ロー見てると風邪引きそう」
「俺は引かねぇ」
上半身裸のローを見ているだけで同じく雨に打たれたのに風邪引かないかと心配になってしまう。
「もう寝ろ、ヤキモチ屋さん」
ニヤッと笑ったローがムカつくんだけど、何も間違っていないから私は布団を頭から被って真っ赤な顔を見られないように隠す。
だけど今はローを独り占めしたいから貴方を瞳に映していたい。
布団からそっと顔を出せばローも私を見ていて目が合った事につい反応してしまう。
「何だよ」
…完全に楽しまれている。
「…別に」
そう答えればローは向けていた顔を私から逸らした。
もう寝ようかな。
布団をまた被ろうとしたのに、次の瞬間眠気は吹っ飛んだ。
「安心しろ…俺はお前から離れねぇから」
「ッ…!」
「だが…お前も俺から逃げられねぇからな」
その後私はおかげで眠れなくって、ローが隣で寝付くのを見てからやっと眠れた。
ちょこちょこ爆弾吐くんだから…。
破壊力抜群のそれは二度と聞けるかどうか分からない。
だから心に刻んでおこう。
貴方の印を。