第4章 ゴゴゴゴゴ
「さては根に持ってるなローくん」
「あ?」
「私が育ててた食虫植物が悪魔の実を食べて突然変異して、追いかけ回されて食べられそうになった事思い出して怒ってたんでしょ?」
「…………」
(おいシャチっ…なんだこのゴゴゴゴゴ…っていう地鳴りは…)
(わかんねぇよ、でもキャプテンの全身から黒いオーラが…)
「あっじゃあ巨大ザリガニを空から降らせてお尻噛み付かれちゃった事?あっはは〜あの時のローの泣き顔と言ったら可愛いかったわ〜」
「……ぷちん…」
(はっ⁉今、完全に切れただろう⁉)
(ヤバイヤバイ…‼キャプテン湯気が…⁉)
ダァァンーーーーー
ケラケラと笑っていたエリナは大きな衝撃音に肩を震わせた。
恐る恐る見れば拳で凹んで穴がぽっかり空いた壁。
拳を壁にぶつけたままドス黒い気配を放つローが俯いて肩をワナワナと震わせているのを目の当たりにしエリナはちょっと青ざめた。
「…あはは〜ちょっとからかっただけじゃん!そんなムキになんなくても、どんだけ自尊心高いの?」
「ッ…⁉」
「「やめてくれーーーー!!!!エリナァァァァーーーーーー!!!!」」
恐るべし強者の登場にクルーの寿命はどんどん縮まる一方だった。