第5章 紅

「うぁあっ、く、あっ…」
押し殺そうとしても、次から次へと与えられる刺激に声が漏れてしまう。
「やぁ、ま、まって、ん！」
何も身にまとうことは許されず、要さんの綺麗な口元が私の真ん中を往復する。
恥ずかしいのと変なのと、少しだけ期待してしまってる自分に戸惑う。
「いやっ…！！」
びくっと、弱いところに触れられて身体が跳ねた。
じわりと熱が溶けて溢れる。
「ひにゃ、あ、うぅ…」
尚も立て続けに舌が這わされ、敏感になってしまった身体が動きに合わせてまた震えてしまう。
そのまま、ずぷり、と音をたて、長い綺麗な指が侵入してくる。
一気に一番深くまで辿り着くそれに、思わず息を飲んだ。
「ひっ……！」
角度を変えながら、少しずつ、私の弱いところを探索するかのように、抜き差しを繰り返していった。
「っ、ふっ、ん、あっ、ん…」
動く度に声が出てしまって、たまらず手を止めようと、自分の手のひらでそれを軽く叩いた。
「むり、むりむり…！」
「は？」
「…っ、だって、も…っ」
羞恥心で見られることすら怖いのに、そのまっすぐな目は私を睨み付けてくる。
「ふ、ぁっ！！」
足を開かされ、入る指が本数を増やし、ぐちゃぐちゃと卑猥な音をたてながらナカを往復した。
「さっさと楽になれ…」
「あぁぁぁぁっ！！」
悲鳴とも泣き声とも違うものが出た。
引き抜かれた指と一緒に、飛沫が跳ねる。
「そんなにヨかったかよ」
「…う、あっ…」
余韻で痙攣する私の身体を無視して、そのまま宛がわれたモノが代わって貫いてきた。
今までとは比べ物にならないくらいの息苦しさが、私を襲う。