第4章 秘
「太陽なんだろ。
鼠なんて、灰にしてやるよ」
「っ!!!」
最初の刺激は、首だった。
柔く歯を立てられて、吸われてチリチリと痛みだす。
要さんらしい、と思った。
「ぁ、ま、まって、私、お風呂に…」
「関係ねえよ」
(あるよ…!)
1日外にいてしまったから、汗が気になる。
一張羅のワンピースのファスナーがゆっくり下ろされ、痣の残る醜い私が彼の目に写る。
「…っ!やだ…」
「大丈夫だ」
「あかり、消して……」
「やだ」
「…っ、ひど、あっ…」
ラインが出ない薄手の下着も取られ、どんどんと床に落とされる。
時折軋むベッドの音が、ますます羞恥心を煽った。
「んふぁ、ん、ん…」
生まれたままの姿にされてから、唇を奪われる。
今までは嫌で仕方なかったのに、憧れている人なら、こんなに幸せなんだと思った。
勝手に、鼻にかかるような恥ずかしい声が漏れる。
「んんー!ん、んあっ…、ふっ」
ちゅ、と耳に響くリップ音が恥ずかしくて、思いきり目を瞑ってしまう。
指の腹で柔らかく全身を撫でられ、要さんが自分の着ている固い素材の服を脱ぐ。
毎日見ているはずなのに、そのしまった逞しい身体も恥ずかしく思えてしまう。
私を優しく撫でる手が、とても愛しい。
まるで、今だけ、恋人のようで。
「やぁ、あっ、か、要さん…」
真ん中に手が這わされ、思わず身動ぎしてしまう。
既に潤っているのがわかってしまう。