第11章 NBA
みさきがいちごを見たら食わずにいられねぇ事は分かってた。
ジェイクに出す前だって1つつまみ食いしてたし、ジェイクからもらった時なんてすげー嬉しそうな顔して食ってた。
いちごをみさきに食わせていいのは俺だけだ。
ガキ相手にこんなこと思うなんておかしいって分かってんのに、ジェイクがみさきに触ったりキスしたりしてんのを見るとすげー嫉妬する。
今まで付き合っててもこんな感覚になったことなんてねぇから、俺の中には嫉妬もヤキモチも存在しねぇんだと思ってた。
でもみさきに惚れてから嫉妬してばっかりだ
黄瀬、緑間、あいつのBOSS、チビ助、氷室、そんで1番は火神。
もう認めざるを得ねぇ。
俺はめちゃくちゃ嫉妬深いし独占欲の塊だ。
「いくつ食える?」
「食べていいだけ」
みさきがいちごが好きで、生で食べれる数少ない果物だって知ってて、あいつらはみんないちごをみさきにやるって言ってたから、ここにあるのは全部みさきのだ。
でも、みさきが言うにはいちごは水に濡れた瞬間から味が落ち始めるらしいから一つずつ洗うことにした。
1つ洗ってヘタをむしる
「あたし自分でやるよ!」
「俺がやる。手にいろいろ塗ってるだろ」
「洗えばできるよ」
「いいから口開け」
ごちゃごちゃ言うみさきを遮って口を開けさせると、赤くてエロいみさきの舌が見えてそこにいちごを入れた。
「ん…おいし…」
口に手を当ててもぐもぐしながら俺を見るみさきは、身長差があるせいか上目遣いでめちゃくちゃかわいい。
飲み込むのを見計らって洗ってヘタをむしって、口の前に持ってくとまた口を開ける。
何度かそれをしてるうちにみさきにねだらせたくなった。
「まだ食うか?」
「うん。欲しい」
「口開け」
「こんなに食べていいの??」
「いーんだよ。全部お前のだ」
「ほんとに??」
「あぁ」
「青峰くん食べる?」
「俺の分もお前にやる」
「いいの?」
「俺はなんでも食えるから、お前が食え」
「じゃあもう一個だけちょうだい」
「全部やる」
会話の合間にいちごをみさきの口に入れて最後のひとつになった。