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最愛 【黒子のバスケ】

第26章 狂気の連鎖


コールドタオルで首を冷やしながら、カレンの所に戻る前に青峰君に電話を入れた。


「どうした?」

カレンと青峰君のメイクの部屋を引き離したことで、あたしを心配してくれていたのか、すぐに繋がった電話から聞こえた声はいつもよりも低くて、だけど、あたしの緊張をほぐしてくれる優しい声だった。


「ちょっと聞きたいことがあって…」

一緒に乗り切ろうって約束をしたから

チーフには確証がない段階では何も言えないけど、青峰君にはあたしの不安や違和感を少しだけでも聞いてほしかった。

公私混同以外の何物でもないけど、あたしは現場をやりきるために青峰君に頼りたかった。


「ん?」

「カレンは……寒がりだった?」


「…………いや……あいつのことは覚えがねぇけど…お前より寒がりじゃねぇはず」

「お部屋の温度をすごく高くする時があったとか、夏でもブランケットかけてたとか…何か覚えてることない?」

手がかりがほしかった。
あの異常な温度設定がカレンには普通のことなのか、そうじゃないのか
少しでも何か情報がほしかった。


この撮影中、今日までは、カレンから室温が寒いなんていわれたことはなかったけど、それはたまたまで、すごく寒がることがよくあったんだと分かれば、あたしの中の不安が少し解消されるような気がした。










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