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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


side青峰

俺が途中で口を挟んだら話が分かりにくくなると思って黙って聞いてた。


単純にすげぇ。

まさかみさきが自分からモデルに応募するなんて驚き通り越して絶句だ

目的はメイクだったってのがみさきらしいけどその行動力と熱意に驚かされた。

いくらメイクをしてほしいからって手紙100通って、そこまでする奴いねぇだろ?


泣くほど嫌な撮影に耐えて目的を果たして自分で道を切り開いたみさきは本当にすげぇと思った。

誰に頼るでもなく自分の力でやりたいことを勝ち取ったこともブレずにやりたいことを貫いたことも、こんな華奢でオフになるとごろごろしてばっかで緩いみさきからは想像もつかなかった。


今じゃ仕事できっちり成果を上げてるみさきがどれほど大変な思いをしてここまで来たのか、きっと血反吐を吐くような努力をしてここまで来たんだと思うとたまらなく愛おしくなった。


雑誌を買いすぎて母親に怒られたらしいけど、今じゃ怒るどころか誇ってると思う。
意志の強さと、ブレない芯の強さ、自分で道を切り開く行動力が更に俺を嵌らせる。




そんで...すげぇ見てぇなそれ。

そういや夫人との話で“どこに行くにも持って行ってる”っつってたなと思ってそれを言ったら「持ってるけど見せないよ」とか言って目を泳がせてる。

それで俺を黙らせられると思ってんなら甘すぎだ。

本がどんなものかなんて知らねぇから調べんのだって簡単じゃねぇけど「今はネットがあって便利だよな」ってカマかけたらすぐに引っかかった。

みさきはプライベートだとちょっと抜けすぎなとこがあって、それが可愛い。


持ってこさせようとしたら、機内で見るかなんて言って時間稼ぎしてるけど、俺はみさきと違ってそんな簡単には騙されねぇし、気も長くねぇんだよ。
みさきを手に入れるのは時間がかかってもそれ以外は即結果を求める。

のろのろと立ち上がって本を持ってきて嫌そうに渡すみさきを見て、今回のNYで俺が主導権握れたの初だななんて思いながら、同伴させて大正解だったと心の中でガッツポーズをした。


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