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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


部屋に戻るとさっそく聞かれた。

「で?どういうことだ?」

「あの、先に着替えよ。誤魔化さないしちゃんと話すけどちょっと落ち着かせてほしいの」

「分かった」

そう言ってバスルームからバスタオルを持ってきて肩に掛けてくれたけど、理由がわからなくて青峰くんに振り返った

「背中外すから押さえてろ」

「あ、ありがとう」

奥の部屋のドレッサーに座らせてもらって、鏡の中で目が合うと、バスタオルの中に大きな手が差し入れられた。

外すときに青峰君の手が背中に触れて無意識に背中がビクリとした。

「途中までしか下げねぇからそんな怖がるな」

「うん…」

あたしが手の届くところまで下げて部屋を出てくれた。

ドレスを脱いでアクセサリーを外して髪を解いてリビングに戻ると、もう着替え終わった青峰君がカウチに座ってた。

「先風呂行ってこい。寝るなよ」

「うん分かった」

メイクを落としてから頭と体を洗って湯船につかる。
どんな順番で話せばいいのか考えたけど、ありのままに時系列に話そうと決めた。

あたしがお風呂から上がると青峰君がお風呂に行ったからその間に髪を乾かして落ち着くために紅茶を淹れて心の準備をさせてもらった。


相変わらずお風呂の短い青峰君はあっという間に出てきて、濡れた髪のままカウチに座ってあたしを見てる。

「濡れたままは頭皮によくないんだよ」

「今回は乾かしてくんねぇの?」

「じゃあ、あたしがさせてもらうね」

青峰くんの髪は短いからすぐに乾くけど、車に乗っている時よりももうだいぶ落ち着いてる。



「落ち着いたか?」

「うん。大丈夫」


「今は話せねぇなら無理に聞くつもりはねぇけど、みさきが話してもいいと思うなら聞きてぇんだけど」

「うん。大丈夫だよ」





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