第10章 Chime8
朝ごはんに軽めのサラダを作り、ゆっくり食べてから家事と出かける準備をするとお昼近くになった
肌寒いのに変わりはないが今日は凄く良い天気だから薄手のタイトニットワンピースをクローゼットから引っ張りだす
軽くメイクをして髪を整えれば外出準備の完成だ
今日は折角だから歩くと少し遠いがショッピングモールまで行こうかな
お昼はお気に入りのパン屋さんで買って近くの公園で食べるのもいいかもしれない
ウキウキしながらショートブーツを履き家をでた
天気がいいからなのか今日は人通りが多く、はしゃいで歩く子供や犬の散歩なとどよくすれ違った
たまにはこうして一人で散歩するのも悪くない
暫く歩き目当てのショッピングモールにつくとゆっくりとフロアを回る
自分の好きなブランドのお店を見つけ入ってみると丁度新作の時期だったのか新しいスタイルの服がかなり置いてあった
東峰さんはどういう服装が好きなんだろうか
背が高くて一見迫力があるけど優しい雰囲気だしスカートとかのほうが好みかな
などと考えながらプリーツタイプのロングスカートを手に取る
と、そこでふと我にかえった
あれ、今なんでわたし東峰さんの事考えてたの
無意識に東峰さんが好きそうな服を考え手にとってしまった事に顔を赤くしてそっとスカートを元の場所に戻す
これは末期かもしれない
いやでもロングスカートは東峰さんのこととか関係なく欲しいなと思ってたし、フレアタイプのプリーツは持ってないタイプだけど別にちょっとイメージ変えてみようかなって思ってだけだし、
と脳内でまくし立てる
いったいわたしは誰に言い訳をしているのだろうか