第10章 Chime8
朝、カーテンから漏れる陽の光で目を覚ます
今日は休日で特に用事もないのだがいつもと同じ時間に起きてしまった
これから鳴るであろうアラームを止めようと携帯を確認するとメッセージアプリに通知が一件
その名前に驚いて開くと、昨日はいきなりすみませんという文と共に、今度お茶をしませんか、というお誘いが
メッセージの相手は予想はついているだろうが東峰さんからで、予想外だったのは個人的に誘われた事だ
これは東峰さんの事を良く知る為の良い機会なのではないか
いつの間にか速くなった鼓動と共に少しだけ震える指先で
是非、とお誘いを受ける連絡をした
メッセージに返事をしただけでこの動悸はなんなのだろうか
まだ日にちが決まったわけでもないのになんだかそわそわしてしまう
何を着ていこう、どんな髪型でいこうと色々フライングで考えては頬に熱を感じ思考を止める、を繰り返したところで突然鳴ったお腹の音にまだ何も食べていない事を思い出し朝食の準備をする事にする
家事を終わらせたら折角の良い天気なことだし、今日は買い物でもしにいこうとこれからの予定をなんとなく考える
きっと何かしていないと携帯とにらめっこでもしながらずっとそわそわしてしまいそうだった