第10章 Chime8
結局戻したスカートをまた手に取り鏡の前で宛てがってみる
うん、このスカート可愛い
インナーにレースのシンプルなフリルネックブラウスを着てざっくり編みのVネックカーディガンとかをオーバーサイズで合わせたら可愛いかも。ボタンは全部止めてフロントはスカートにインさせたらバランスもいいし
焦げ茶のチロリアンブーツかショートのサイドゴアブーツに合わせたら良さそう
あ、また脳内で勝手に暴走を…
完全にもう買う気でコーデを組んでしまった
でもホワイトベージュのシンプルなスカートだから季節関係なく着回せるし一着持っていてもいいかもしれない、とまた自分に言い訳をしながら結局レジにスカートを置いていた
なんだかんだ気に入ってしまったスカートを購入し店舗を出ると次はアクセサリーなどがあるフロアを回ることにした
わたしは耳たぶが厚めなのかイヤリングをすると痛くて辛いので大学に入ってからピアスを空けた
痛みは殆どなかったしこっちのほうがずいぶん楽だ
ピアスコーナーを見ていると隣のヘアアクセコーナーにぴょこぴょこと揺れる星のヘアピン
大学の友達でとても仲がいい子もこういったヘアピンを好んでつけているな、とよく見てみると
「あれ、名前!?」
本人だった
「でも偶然だね〜名前は1人で買い物?」
「ほんとね!うんそう、ひとかは?」
この子は大学の友達で谷地仁花という
背が小さく言動がぴょこぴょこしていて小動物のようでとても可愛い