第4章 Chime3
今日は大学が3限からだから朝から授業までの間バイトを入れてある
「おはようございます」
挨拶をして更衣室に入り、シャツとパンツにエプロンをつけ軽く髪を纏めて鏡で確認
最後に薄い桃色のリップをつければ完成
「いらっしゃいませ!」
たまに朝のこの時間にバイトに入るが、仕事の前に来る人や店内で仕事をしている人などゆったりとした時間が流れるので結構好き
そしてあっという間に退勤時間
「お疲れ様名前ちゃん、今日はもう上がっていいべ!」
「はい、スガさんお疲れ様です!」
普段の接客では決して訛をみせず爽やかスマイルを見せる店長の菅原孝支さんはわたしの2つ上
あ、東峰さんと同じ年だ
社員さんやバイトのわたしと話すときは訛もあるしいたずらっぽい少年のような笑顔をする
バイト中のわたしの癒しだ
ずっと心の中でママと呼んでいる
そんなスガさんはリエーフと知り合いらしい
わたしがここでバイトを始めた頃についてきたリエーフを見てお互い驚きながらも親しそうに話していた
そしてたまにスガさんのお友達らしいガタイの良い方々がお店に遊びにくるのでバレー関係なのかな?と思っている
こんなことをぼーっと考えながら着替えていたらもうそろそろお店を出なくてはいけない時間になってしまった
慌てて身支度を済ませ更衣室をでてスガさんに挨拶をする
「おーお疲れ!名前ちゃんお昼まだだろ?これ持ってきな〜」
「えっあ、ありがとうございます!」
なんとわたしの大好きなフラペチーノにサンドイッチを頂いてしまった
今度なんかお礼の物でも差し入れよう
そうしてルンルンで学校に向かったのだった