第1章 秘事は睫
「君とひとつになりたいんだ、2年も待ってやった、紳士だと思わないか?あの日からよく我慢したよ私は」
「あ・・・やだ、やめ・・・」
「いつからか分かるか?そうだな、君が競り会場を摘発した日からだよ。あの日は本当に興奮したんだよ・・・凛々しく現場を取り押さえ、指揮をするユリアに勝手に私は達してしまったんだ・・・」
スリスリと頬を撫でる公爵は、ニヤニヤとしている。
「な、なら・・・お嬢様は・・・お嬢様は公爵が競りに・・・!?」
「ん、そうだよ。だって娘は可愛くないからね。私が欲しいのはユリア、君だ」
唇全体に吸い付く公爵に抵抗するが無駄で、手を拘束する重たい鎖の音と汚いリップ音が部屋に響き、ユリアは泣きながらその行為に耐えた。