第4章 性的趣向
部活を終えた頃。辺りは暗くなり、他の部は既に帰宅し、ユリアの所属する部も漸く終わった。
学校を出て駅へ向かう為にプールの横の昼間金髪の外国人の男がいた道路へ出る。
「・・・へ・・・」
体が硬直する。金髪の男が立っている。
「・・・やあ、君は昼間の。目が合ったよね」
体にゾクリとした感覚が走る。
気味が悪いからではない。違う。これは・・・
「・・・知らない人にあんなエッチな顔をしたらいけないんじゃないか?ん?」
そうだ、昼間のあの感情・・・感覚は・・・、この男を身体が欲していた。あの厭らしい視線が自分の視線と絡み合い、「見られている」ことにユリアの身体は快感を覚えたのだ。
「あ・・・あ・・・」
「何で逃げないんだ?普通なら泣くなり逃げるなりするぞ。・・・やはり君も変態なんだな」
その日からユリアと、こんな出会い方で無ければ素敵であろう金髪の男、エルヴィンとの奇妙で性的な日常は始まった。