第19章 林檎が落ちた
「待っ……止まって……イッちゃう……!」
「見せてくれ、ユリアのイく顔を……」
「や、や……あっあダメ待ってイッちゃうおと……さ」
ぶる、と震えて、膣を中心に膨らんだ快感が全身に解き放たれた。
エルヴィンのペニスを締め付け、エルヴィンを抱き締めた。エルヴィンもユリアの額、唇にキスをして再び律動を再開する。
快感が高まったまま、ユリアは上手く話せない、身体も言う事を聞かぬままエルヴィンに揺られる。
「可愛い、力が入らないのか?気持ちいいよなあ、ユリア。俺も気持ちがいい」
「あぅ、おと……さ……あ……だいす、きぃ」
「ああ、愛してる……ユリア、本当に綺麗になった……本当に愛おしい」
そこからしばらく言葉もなく夢中で交わると水音が一層激しくなっていく。二人で同時に引き合ってキスをした。粘膜が触れ合い、本当にひとつになる。母親とは臍の緒で繋がっていたことはある。
ユリアは本当の意味でエルヴィンと繋がっている、そう考えて自然と笑みが零れた。
「はは、悪い癖まで、俺の……ダメだ、イキそうになる」
エルヴィンは最深部で腰を止めて上下に動いた。子宮口がグリグリと押される。
「ね……、愛してる」
「俺もだよ、愛してる」
エルヴィンが色を含んだ視線でユリアを撫でた。また腰が一度前後に振られるが止まった。
「ダメだな。しばらくしていないからか……もう限界だ」
「はは、可愛い……、いいよ、イッて?」
エルヴィンの頬を撫でると、申し訳なさそうな表情を浮かべて何も言わぬまま、見つめあったままでまた律動した。
カッコイイし、可愛いし、大好き。
セックスした事でさらに分かった。私は遺伝子レベルでお父さんを、エルヴィンを愛してるんだ。
棚に置かれた家族写真を見る。幸せそうな夫婦と子どもが笑っている。また快感が昂って、熱い、エルヴィンと口付けて頭を合わせた。
「あ、イ、っ、……ぅ!!」
「ユリア、っ」
同時に身体が震え、エルヴィンはすぐ様抜き出してコンドームを取ってユリアの腹の上に射精した。
「っは、は……」
息が苦しい。止めてしまっていた呼吸を取り戻すように肺が急速に活動する。
エルヴィンは膝を着いたままユリアの子宮の辺りを指の腹で押し撫でた。