第15章 消失
翌朝。
コートを着てホテルを出た。まだ朝の早い時間。
エルヴィンが運転する助手席で、私は足を上げた状態で股を広げるように指示されていた。
「自分でイクまでそのままの状態だからな」
じわ、と膣がうねる。
私は言われたままに自慰を始めた。自宅に着くまでの1時間。開始30分後に我慢できなくなったエルヴィンが停車スペースに車を入れて、またセックスした。
もう私からもキスをしてやったり、挿入りやすいように腰を上げたりした。セックスが終わると、私はエルヴィンのモノを舐めて掃除した。
自宅に着く直前まで、ずっと。
「ユリア、可愛い」「愛してる」「俺から離れないでくれ」
そう言って信号待ちの途中に、エルヴィンは私の口の中に射精した。
自宅に着いた。息子は私の肩を抱いている。手には昨日エルヴィンに貰った花束。
ドアに手を掛けて中に入ると、ミケが立っていた。
私達を見るなり、酷く睨んで、私の腕を引いて寝室に向かった。
「ミケ、ミケ、待って、痛いよ……!お花……っ!」
花束の花がバラバラに散る。エルヴィンがくれた花が。
言葉は聞き入れられないまま、寝室に突き飛ばされてガタガタ音がした後、足音が遠ざかった。
床に散る花びらを唖然と見つめ、動けなくなった。
そんなユリアに聞こえたのはエルヴィンの名を呼ぶミケの怒号だった。