第15章 消失
視線が絡まった。息子に言われるままに従い、また口を開いた。涙が出てえづき、身体が震える。
ぬら、と垂れ落ちた唾液を受け止め、必死に飲み込んだ。初めて故意的に飲まされる唾液に顔が歪む。
「舌を出せ」
ひ、と言って舌を出せば、容赦なく吸い付かれ、陰部に再び塊があてがわれるのを感じた。
「っも、終わりに……」
「俺が満足しないままで終われると思っているのか?」
その言葉の直後、再び塊が膣を押し拡げる。ネクタイで両腕が縛られた。泣きながら従い、腕を縛り終えると直ぐに腰が揺れ始めた。
「んっ、く、……」
「どうだ、息子のチンコでイかされた感想は」
質問に答えない、だけど、その言葉に身体が反応する。それをエルヴィンは逃さなかった。
「そうだな、気持ちいいよな」
「あぅっ、止めて、お願い、しま……っ」
「駄目だよユリア、最初に言っただろう。ユリアとぐちゃぐちゃになるまでセックスして、嫌がって泣いたって離してやらずに一晩中犯す事ばかり考えてるって。今まさに現実になってる。こんな好機逃す訳が無いだろ?」
ぢゅぼ、ちゅぷ、聞いたことの無い音が耳に入って、エルヴィンの話も混ざり身体が熱くなる。
「も、やだあ……帰りたい、ミケ……」
泣いてもエルヴィンは止まらなかった。むしろ逆に加虐の火に油を注いでしまったのか、再び肌のぶつかる音が大きく激しくなる。
身体が奥でぶつかり合う塊を欲する。駄目駄目、と思うだけで身体はもう……エルヴィンを受け入れている。
「や"あ"、待"って、駄目母さんまたイく、エルヴィン、お願、止めっ……」
「俺、も、イく……っは」
プツン、と糸が切れるような感じがした。
意識が遠くなって、いや、正しくは意識はある。だけど抵抗せず、ただただエルヴィンを受け入れた。やがて精液や汗、あらゆる体液まみれになっても、私達は獣のように交わり合った。
子どもを受け入れるのが、母親の務め。
それがきっと私が彼に与えられる最大の愛なんだ。