第15章 消失
勿論、アイツが飛んでくる理由はひとつ。俺とユリアのセックスの妨害。誕生日を迎えた日から、なんと毎回邪魔をされ、今日は約五ヶ月振りのセックスだ。
「だっ、て、みけ……っ、ひさしぶりでっ……気持ちい、からあっ……すぐイッちゃ、いそっお……」
「っふ、ああ、俺も……今日は時間もない、早く……済ませるぞ」
「っん"っ、う~~っ!!あ"、イ、や、イっちゃう、ミケ、みけっ」
ああ、可愛い。ダメだ。もっと見ていたい。クソ……。
背筋を走り、脳へと伝わる快感は高まっていく。ユリアは俺と一緒にイきたがる。だからユリアは毎回、必死にイくのを我慢していた。だが今日は俺ももう持たない。
「ユリア、ユリア……っもう……!」
「んっ、奥っ……出して、ナカ、みけでいっぱいにしてえっ!!」
「っは、あ"……っ」
「はっ、……あ……ぁ!」
大きく震えたユリアの身体。ユリアの膣内の最深部にマーキングするかのように自分の種を撒き、肩に噛み付いた。
痛みと快感でユリアの膣は痙攣が止まらない。本当はずっとこうしていたいが、それも叶わない。
“息子”がそろそろ風呂から上がる。
まだ萎えきらぬモノを抜き取り、すぐにスキニーを上げ、自分のズボンも上げた。そして何食わぬ顔でダイニングテーブルに戻ってまたユリアを見る。
ぐしょぐしょに濡れた股が気持ちが悪いのだろう。時折スリスリと腿を擦り合わせる。
そのタイミングでリビングのドアが開いてエルヴィンが入ってきた。
何も知らない“息子”は、先程までよがり喘いでいた女の横に立ち、牛乳を飲んでいる。
「ユリア」
呼べば、まだメスの顔をしたユリアが振り向く。
「先に入れ。俺は後でいい」
「……ん」
ユリアは小さく頷いて、欲求がまだ治まらぬ顔を息子の前で出さぬ様に、小走りでリビングから出ていった。