第9章 夫婦の在り方
「何黙ってる、返事は絶対だと教えたはずだが」
バチッ、また乾いた音が響く。それを何度も。
「あ"、はっ、んんっ……は、」
エルヴィンと視線が絡む。
「……ユリア」
エルヴィンの声、表情は悲しみを含んでいるようだ。
リヴァイに揺られながら、肌を重ねた日々を思い出す。身体が突然昂り始めた。エルヴィンから愛を受けていた日々は幸せだった。
「あ"……、り、ばい……様、の、気持ちい……っ……!!」
しかし、口は勝手にそう言った。
その瞬間、昂っていた身体が子宮を中心に快感を解き放った。今まで感じたことの無い快感に、目の前にいたエルヴィンの肩と髪を掴んだ。
同時に、リヴァイもユリアの骨盤の上の部分を掴んで強く腰を打ち込んで、中で果てる。
息を整えるユリア。エルヴィンの顔が見られない。顔を床に伏していれば、リヴァイに首輪を引かれて身体を起こす。
自然とエルヴィンに目が行った。
そこにいたエルヴィンは薄らと笑っていて、次第に意識が戻って来たのか、ユリアと目が合った。
「……俺は、待ってるよ。ユリア」
後は力なく横たわったエルヴィン。
「気持ちの悪い奴だな、本当に」
リヴァイの言葉が部屋に溶けると、膣内の異物感が無くなった。
「ユリア」
リヴァイに呼ばれて振り向く。
「お前が好きな方を選べ。俺か、ソイツか。契約期間まで無理に居なくてもいい。出て行きたければ出て行け。ただし、俺はもうお前と会うことは無い。俺の所に来るなら、今までに無いほどの幸せをお前にやると約束しよう」
ゴムを外したリヴァイは身支度をして部屋を出て行った。