第9章 夫婦の在り方
次の日。ポストには再び、昨日のような茶封筒が。 中身はDVD。エルヴィンは早足で部屋へ。
スーツのまま、プレイヤーにDVDをセットして再生ボタンを押す。
少しラフな格好でソファーに座るユリアが映された。顔は浮かないが、調教師と名乗るリヴァイが横に来て顔を撫でると、そこから赤らんでいくのが見て分かった。
「舌出せ」
リヴァイの指示でゆっくりと舌を出すユリア。
「やめろ、ユリア、あ……あぁ……」
エルヴィンの言葉は虚しく部屋に消えていく。画面の中でユリアは、リヴァイに簡単に舌を舐め取られ、目を閉じて眉尻を下げてキスに答える。
「足を開いて自分でしろ。得意なんだろ?旦那に見せてやれ」
ユリアはより一層赤くなりながら、ゆっくりとカメラに向かって足を開く。スカートの中は何も履いていない。
そっとユリアが陰部に手を伸ばし、弄り始める。
既にきらきらと光るソコからは厭らしい水音が聞こえた。
リヴァイがユリアの耳元で囁いている。その度にユリアは可愛らしい声を上げて反応し、下のクチもヒクヒクとしている。
進んでいく情事に、エルヴィンはふと気がついた。
自分のモノがガチガチに勃ち上がっている。
自分の妻が、他の男に……寝取られるんだぞ。有り得ない。
昨夜までエルヴィンは警察に連絡しようとしていたのだ。だが、証拠も何も無い状態で捜索願いを出すのも……乱暴にもされていないようだし、更にユリアから自分で行ったのならば尚更捜索は難しくなるかもしれない。だから警察への連絡はとりあえず待っている状態……なのだが。
スーツのパンツが山になっていて、苦しい。大画面のテレビに映し出されるのは自分の妻……二年というセックスレスの日々を過ごしている、妻。
こんなに美しく、積極的で艶かしい動きと鳴き声だっただろうか。二年という月日が記憶を曖昧にさせているのは間違いないが。
リヴァイに耳と胸を愛撫されながら、小さな声で「イク……っ」と呟いて身体を震わせたユリアは、またリヴァイにキスをされながら「よくやった」と褒められ、恥ずかしそうに目線を泳がせていた。