第6章 嫌よ嫌よも好きのうち【入間銃兎】
「しょっぴくぞクソガキども、帰っておねんねしてな」
その時はどうしようもなく嫌な気分だった
母と知らない人、知らない子どもを見かけてしまったからだろうか...胸が苦しかった
友達は他の警察によって家へ連れていかれた
「お前家は?」
「ねーよ、んなもん」
「あ?この期に及んで駄々こねてんじゃねーぞ」
「うるせぇな!!父は知らない!母は他の家族と幸せそう!どこに帰れってんだよ!友達の家泊まりあるいて、本当に帰る家なんてない!!!
分かったらお前こそ帰れ!」
完全に八つ当たり。分かってても止まらなかった
「...」
ウサギは少し考えると「ついてこい」と腕を引っ張った
「は?」
車に乗せられ何処かへ連れて行かれた
「どこ行くんだよ!!」
「俺ん家だ」
「はぁ?!」
「お前は俺が保護する。ちゃんと帰ってこい」
「なんでウサギちゃんがそこまでするだよ馬鹿じゃねーの」
「本気で悩んでるガキをほっとくほど腐ってねーからな」
「......」
「本来こういったことはしませんが、貴方は根が真面目ですし、問題ないと判断しました。
たくさん悩みましたね」
いつもと違う口調に驚いたがその言葉で涙腺は完全に崩壊した
涙は止まらず、泣き疲れ寝てしまった
気づけばベッドの上で爆睡していた