第5章 我慢なんてできません【山田二郎】
1度流れた涙は止まらずポタポタと溢れる
「ごめ...落ち着いてくる..」
(最悪だ。絶対困ってる。顔見れない)
リビングに行こうとベッドから降り2、3歩歩くと後ろから腕を回され優しく抱きしめられる
「どうした?」
「...なんでも」
「なんでもないわけないだろ?俺の前で泣いたの初めてじゃん、ちゃんと言って?」
少しだけ抱きしめてる腕が強くなる
「ちがっ、、二郎は悪くないの」
「うん。じゃあどうして泣いてんの?」
腕を解き体の向きを返させれ二郎は少し屈み目線を合わされる
「...二郎があたしのこと好きで大事にしてくれてるのは十分わかってる。でも、不安なの。二郎が求めてくれないのはあたしに何かが足りないからだって」
「それは...はぁ~」
(ため息...。)
肩に置いた手には力が入り、首をがくりと落とす
そうしたかと思ったら引き寄せられ強く強く抱きしめられた