第10章 風 邪 っ ぴ き に ご 用 心
『んっ……朝……?』
窓から差し込む光に私は目を覚ました。
昨日の今日でまだ身体はだるいけど、昨日よりは身体が楽かも…
そう思いながら天井を見上げていれば何故か隣に違和感を感じた。
そういえば…一郎くん…、もしかして隣に寝てる…?
隣にある生暖かい人間の体温に、一郎くんがそのまま泊まっていったのではと思い自分の隣に目をやった。
『…………………ん?』
見た瞬間私の思考は急停止した。
私昨日一郎くんと居たはずなんだけど…何故か隣に居るのは帝統くん。
スヤスヤと気持ちよさそうに眠っている。
待って、どうゆうこと…
私昨日のこと覚えてないんだけど…。
寂雷先生に電話したつもりが一郎くんにかけちゃって…風邪ひきを心配して一郎くんがお見舞いに来てくれてベッドまで運んでくれた所までは覚えてるんだけど…その後が全く思い出せない…
帝統くんが居るってことは…一郎くんは帰ったのかな?
私はゆっくり身体を起こせば、頭に頭痛が走る。
『いっ……』
頭痛酷い…めちゃくちゃ頭痛い……。
やっぱり念の為に先生の所受診しておこう…
それから、左馬刻さんに連絡して休み貰わないと…
とりあえず寂雷先生を予約して…と
私はネットから寂雷先生に受診の予約をした。
そして左馬刻さんに電話ではなくLINEで休みの連絡をした。
すると、すぐに左馬刻さんからの既読がついたかと思えばすぐに電話がかかってきた。
『なんで電話……声出すのキツイんだけど…』
私はしかたなく左馬刻さんからの電話に出た。