第1章 都 会 は 怖 い
ふぅ…手錠も外れた事だし、早くここから脱出しないと…!
無事に手錠を外せた私は部屋の扉をそっと開けて周りを見渡したが誰もいなかったのですぐに部屋から抜け出した
少し小走りで出口まで向かっていれば、曲がり角で私は思いっきり誰かとぶつかってしまった
『うわっ…!』
私はいきなりの出来事によろけてしまえば、ぐっと腕を引かれぽすっとそのまま相手の胸板に収まった
理鶯「大丈夫か?」
その声に私は自分より背の高い人物を見上げた
するとそこには理鶯さんがいた
『…げっ…』
やばい…あと少しで脱出できそうだったのに…なんであの怖い人達の仲間に遭遇してしまったんだ…私は!
バカすぎる…!てか運が悪すぎだから…!
そう思っていれば、理鶯さんが口を開いた
理鶯「飯ができたから遠慮せず食べていけ」
『え、あの、えっと…ちょっと急用が入ってしまって…帰らないといけないんです…!』
とりあえず私を帰らせてくれぇぇえ!
お願いします神様…!!!
でも絶対返してくれないよね…わかってる…
すると、理鶯さんは私の頭をぽんっと撫でた
理鶯「そうか。ならまた暇な時にでも振舞おう」
『え…?』
理鶯さんの言葉に私は拍子抜けした
だって、あの人達の仲間ってことは奴らの味方するよね…?
それなのにまた暇な時にでもって…マジか…理鶯さん天使過ぎる…あの二人とは大違い過ぎてびっくりしてるよ私は…!
そう思いながら理鶯さんから距離を取れば、私は頭を下げた
『ありがとうございます…!また会った時は一緒にお食事しましょう!絶対に!』
理鶯「あぁ。待っている」
そう言ってほんのり微笑む理鶯さん
イケメンが過ぎる…そして天使…好き…
って、こんなことしてる場合じゃない!
早く帰らなきゃ!
『じゃあ私はこの辺で!あ、それと…さっきのお二人が理鶯さんのお料理楽しみにしていると言っていたので、それはあの二人に食べさせてあげてください!では!』
あの二人理鶯さんの料理嫌がってたし、食わされればいい…!
理鶯さん以外とは二度と会いたくない…
そう思いながら、理鶯さんと分かれ私は自分の家へと向かった