第9章 何 か が 違 う
左馬刻「キャバには俺からお前が辞めること言っておいたからな」
『え?ホントですか!?ありがとうございます、左馬刻さん…近々退職すること言いに行かなくちゃと思っていたので助かりました!』
左馬刻「おう。まぁそれはいいけどよ、道に迷わずに来いよ。じゃあな」
それだけ告げれば左馬刻さんは電話を切った。
左馬刻さん怖い人だけど悪い人ではなさそう…
いや、めちゃくちゃ優しいし親切じゃない?
とりあえず今は時間厳守で行かないと…!
道に迷いそうだから早めに行動!
私はスマホの地図を見ながら左馬刻さんの事務所へと向かった
『えーっと…ここを右…あれ、左だっけ?』
あれから私は途中までタクシーを使い事務所にだいぶ近付いたのだが、ここまで来て若干迷子になるってゆう痛恨のミス。
道が入り組んでるから何処の曲がり角が何処なのか…謎すぎる
右左でキョロキョロと見渡し迷っていれば聞きなれた声が聞こえた。
銃兎「やっぱり迷子ですか」
『!?入間さん…!なんでここに?』
銃兎「アイツの事だから事務所に来るまでの道で迷いそうだからって左馬刻に言われて。様子を見に来てあげました、感謝してくださいね」
『あ、ありがとうございます…入間さん!とっても助かりました!流石はお巡りさんですね…あれ?今日お仕事は?』
銃兎「絶賛仕事中ですが?私も暇ではないので」
『忙しいのに道案内してくれるなんてめちゃくちゃ優しいですね入間さん』
銃兎「仕事だって言ってんだろう。ほら、早く事務所行きますよ。遅刻したら…大変なのは貴女だと思いますが?」
「あ!そうだった…!入間さん、道案内よろしくお願いします!」
銃兎「はぁ…着いてきてください」
深い溜息をつきつつも私の歩幅に合わせて前を歩いてくれる入間さんに優しさを感じる。
色々あるけど、何とかヨコハマでやっていけそうです…私。