第9章 何 か が 違 う
左馬刻「俺んとこで働けや」
『…………はい?』
いきなり告げられた一言。
俺の所で働けって言いました?
…左馬刻さんの職業って何だっけ?
危ない様な職業だったような気が……。
『え、と…左馬刻さんの職業って…アレですよね?』
左馬刻「危ねぇ事はさせねぇよ。雑用として使ってやるって言ってんだ」
『雑用ですか…!?ま、まぁ…雑用なら私でもできるかも…です』
左馬刻「なら決まりだな。明日から雇ってやる。ちゃんと事務所まで来いよ」
『は、はい…!』
本当はヤクザの隣で働くなんて怖いし、普通なら断るだろうけど……今の私はそんな事構っていられない。
あぁ…藁にすがる思いってこんな感じなんだろうなぁ…。
左馬刻「たっぷりこき使ってやるからよ」
『う…、何かあったら入間さん助けてください…』
銃兎「私も暇ではないので」
そう言ってニッコリ笑う入間さん。
自分に永久就職しろとか言っておきながら全然助ける気ないじゃん…!
左馬刻さんにこき使われるなら入間さんに永久就職しておいた方が良かったか…?
いやいや、そんなに甘くないよね!人生って…!
入間さんにくっついたとしても絶対にこき使われる自信しかない。
って事はどっちについても似たり寄ったりだ…はぁ。
そして私は左馬刻さんの事務所の雑用係として働くことになった。