第6章 初 出 勤 は 波 乱
あれから私はお店へと戻ってきた
辺りもいい感じに夕方になり薄暗くなって電飾がつき始める
オーナー「名前ちゃん、おかえり。無事にドレスは買えたかい?」
『あ、はい…なんとか!』
オーナー「良かったよ。じゃあ、更衣室は奥だからそこで着替えてね。他の子達も集まってる頃だから」
そう言われ、私は奥の更衣室へと向かった
軽く扉をノックすれば中からざわつく声がした
『し、失礼します…』
中に入れば、美人な女の人が数人いた
うわぁ…綺麗な人……
メイクも髪もバッチリでドレス姿もセクシー…
さすがはキャバ嬢…夜の蝶……
やばい…また不安になってきた…
目の前の美女達に、自分のどんくさい感じに不安を覚え俯いていれば美女に声を掛けられた
女「アンタ、新入り?」
『え、あ、はい…今日からお世話になる名前です……』
女「へぇ、可愛いじゃん!うちの店にはいないタイプだし」
笑顔で出迎えてくれたキャバ嬢
そして頭をわしゃわしゃと撫でてくれた
………へ?めちゃくちゃ優しい…
もっとバチバチしてると思ってた…
いや、これからか……今は私なんか足元にも及ばないしバチバチもするわけないよね…ちょっと安心した…
女「初出勤だし、私がヘアメイクやってあげる」
『い、いいんですか!?』
女「慣れてるから任せて!」
私はその言葉に甘えてやってもらうことにした
〜 数十分後 〜
あれからキャバ嬢さんにヘアメイクをしてもらった
すごくキラキラしていて自分じゃないみたい…
乱数くんに選んでもらったドレスも身にまとい鏡をじっと見つめる
誰だよ…お前……なんて、鏡の自分に内心話しかける
そんなことも束の間、お店が開店と同時にキャバ嬢達は慣れたように持ち場へと着いた
………待って、私どうしたらいいかわからない…!
なにこれどうなってるの……!
開店から少し経ってお客さんが店内へと入ってくる
すると、先輩キャバ嬢と一緒の所につくように指示をされ、慌てて席についた