第5章 新 た な る 職
あれからオーナーに地図を書いてもらい、私は今シブヤに来ている
あれが有名のスクランブルなんちゃらってやつか…平日にも関わらず人がすっごい多いなぁ…
そう思いながらオーナーに書いてもらった地図を見れば、再び周りをキョロキョロと見た
『地図があるとは言えど…こんな広い所迷子になるわ…絶対』
はぁ…とため息を吐きうつ向けば、いきなり視界にピンクの髪が映りぱっと顔を上げた
?「お姉さん♪」
『………………』
いきなりお姉さんと呼ぶ可愛らしい男の子
お姉さんって…誰に言ってんだろう…
そう思えば私は自分の周りを見渡した
うん、これ確実に私に言ってる
お姉さんらしい人渡りにいないし…!
てか誰…?知らないんだけど…
初めて会ったにも関わらず馴れ馴れしく声を掛けてくる男の子を不審に思い少し距離を置く
?「ちょっ、なんで離れるのぉ?お姉さん酷い…うるうる」
『………………は?』
何この子…可愛いけどなんか…うざくね?
てか、この子…小学生?いや中学生?
こんな若い子が平日の昼間に女を口説いてるとか…やっぱり都会って怖ぇ……これが日常なのか…
?「お姉さんこわーい!他のお姉さん達は僕が話しかけたら喜んでくれるよ?」
『…じゃあその喜んでくれる他のお姉さんの所に行ったらどうかな?』
?「えー…なんでそんなに冷たいの…!折角道を教えてあげようと思ったのになぁ…」
………ん?道を教えてくれる?
待って、教えて欲しい。それは頼みたい!!
『え、道教えてくれるの!?』
?「だってお姉さん地図見ながら険しい顔してたから、道に迷っちゃったのかなーっと思って!」
え…なんて優しい子なの…
酷い扱いしてまじごめん……
可愛いよ、君は可愛い…そうだよ、うざくないよ、可愛いんだよ、うん
そう思いながら身長が同じくらいの彼に地図を見せた
『あの、私ここに行きたいんだけど…わかる?』
すると、男の子はチラッと地図を見るもののすぐに目逸らした
『……え?あのー…聞いてる…?』
?「僕、用事思い出しちゃったから帰るねー」
いきなりそんなことを言いながら踵を返し歩いていく男の子
は?え、ちょっと待てぇぇぇぇえ!!!
気分屋にも程があるだろ…!!!
私は慌てて男の子を追いかけた