第4章 未 知 の 世 界
寂雷「ヒック……」
『………………』
あれ…まだ一杯しか飲んでないのにすごい酔ってるような…?やっぱり先生お酒弱いんじゃ……
『あ、あの……大丈夫ですか…?』
寂雷「ヒック……こんなの酔った内に入るかい…もっと酒を持ってこんかい…!!!」
『……へ!?』
ちょ、誰……!?!?!?
え、寂雷先生だよね…?
あれ…え?人格変わってない…!?
寂雷先生のあまりの豹変ぶりに唖然としてしまった
すると、その声に一二三くんは慌てたように席に戻ってきた
一二三「寂雷さん…!?き、君!もしかして…寂雷さんにお酒を飲ましたのかい…!?」
『え…!?あ、その…一杯だけ……』
一二三「寂雷さんにお酒は…っ」
寂雷「早く…酒を持ってこんかい…!」
一二三「あ、は、はい!只今…!」
寂雷先生の迫力に一二三くんは慌ててお酒を持ちに行ってしまった
私…とんでもないことをしてしまったらしい……やばい、え、どうしよう…!
てか、今二人っきりとかキツいよ…!?
そんなことを考えながら寂雷先生をチラッと見れば目が合った
あ、やべっ…目が合ってしまった……
これは絶対に絡まれる…やばいやばいやばい、え、どうしよう…!!!
すると、案の定寂雷先生が声を掛けてきた
寂雷「そこの…」
『………………………』
知らないな〜…
なんか喋ってるけどシカトシカト…
絡んだら完全にやばい人だ、これは
無視をかましていれば、寂雷先生は私のすぐ隣に寄ってきたかと思えば、私の腰に手を回して耳元に唇を寄せてきた
寂雷「可愛い顔して…今日は一晩中一緒に飲むぞ…」
『は…!?い、いやっ…その……!』
待って待って待って!!!
イケボ過ぎて耳がっ……!!!
てか近すぎだしキャラ崩壊してるし…!
これが酒乱とか言うやつ…!?
なるべく寂雷先生と距離を取りつつ内心でわちゃわちゃ考えていれば、寂雷先生は私のグラスに手を出した
寂雷「酒が苦手なら飲ましてやる」
そう言って寂雷先生はグラスからお酒を口に含めばそのまま私の顎を掴み近付いてきた
『…へ?は!?…ちょ、ちょちょ!!!待っ……!』
いや、まじやべーって……!!!!!
私は寂雷先生の胸板を押すもビクともしない
完全に人生二度目の危機!!!!