第15章 山田家にお泊まり
私は二郎ちゃんに宥めてもらいながらリビングへと一緒に降りた。
すると、身支度をしている三郎くんと目が合う。
先程の事を謝ろうかと思ったもののすぐに目を逸らされてしまった。
嫌われ増し増しだ〜……なんて思っていれば、朝食の用意をしていた一郎くんに挨拶をされた。
一郎「お、はよ。朝飯出来てるぜ」
『あ、おはよう…もう体調大丈夫なの?』
一郎「おう、もうすっかり良くなったからな。って…三郎、朝飯食わねぇのか?」
三郎「今日はいらない…ごめんなさい、いち兄。行ってきます」
朝食はいらないと言えばさっさと学校に行ってしまった三郎くん。
いや…ごめんて……本当にごめんて…許して〜…
私は心の中で三郎くんに謝っていれば、一郎くんは不思議そうに首を傾げながら椅子に座った。
一郎「三郎の奴…珍しいな」
二郎「…名前と一緒の部屋だったから恥ずかしくて落ち着かなかったんじゃない?」
一郎「あー、それはあるかもな。とりあえず、飯にしようぜ。早く名前も座れよ」
『え、あ…うん!』
私は一郎くんと二郎ちゃんと一緒に朝食を済ませた。
『一郎くん体調良くなって良かったね』
一郎「おう、おかげさまでな」
朝食を食べ終わり、二郎ちゃんも学校に行ってしまえば一郎くんの洗った食器の片付けを手伝う。
二人きりになり、私はふと昨日三郎くんが招き入れていた綺麗な女の人の存在を思い出して一郎くんに聞いてみようかな…と思い口を開いた。