第15章 山田家にお泊まり

二郎「三郎〜、飯……………」


『あ、おはよう二郎ちゃん！』


部屋に入ってきたのは二郎ちゃんだった。
二郎ちゃんは私たちの姿を見ればフリーズしてしまった。


三郎「っ…！！！！！」


二郎「お前ら、何してっ……」


『何って…三郎ちゃん甘やかし隊…？』


すると、二郎ちゃんに見られたのが相当恥ずかしかったのか顔をリンゴのように真っ赤にしながら口をあわあわさせている三郎くん。


そしていきなり私のことを押し返せば三郎くんはベッドとから降りてドアの方へバタバタと歩いていく。


三郎「お前なんかに、甘えるわけないだろ…！部屋を貸すのだって嫌なのにっ…お前なんかさっさと帰れ…！」


それだけを言い残せば、バタバタと足音を立てながら部屋のドアを勢いよく閉めてリビングへと行ってしまった。


いきなり怒り出した三郎くんに私と二郎ちゃんは空いた口が塞がらず呆然としてしまった。


二郎「……なんだアイツ…」


『あ…私何か三郎くんの気に触ることしちゃった…？』


二郎「三郎の奴……名前ちゃん、あんま気にすんなよ。ただの照れ隠しだろ」


『それならいいんだけど……』


やっぱり私嫌われてる……せっかく距離が縮まったと思ったのに、なんでか振り出しに戻っている…なぜ。