第15章 山田家にお泊まり
〜 三郎side 〜
僕の言う通りにベッドで寝た名前さん。
僕に背中を向けて寝ている姿を見れば、嫌われたかも……なんて考えてしまう自分がいる。
別に嫌いなわけじゃないけど、何となく悪態をついてしまう。
それに、女の人を部屋に泊めるとか経験もないし…どうしたらいいか分からない。
勉強をするなんてただベッドを貸してあげる口実だった為、僕はすぐに教科書を閉じた。
暫くすれば、静かな寝息が聞こえてきて名前さんが眠りについたことがすぐにわかる。
三郎「……寝たんだ」
せっかく2人の時間だったのに…
もう少し話しておけばよかったな…
……一緒に寝たら嫌われるかな…
そう思いながらも身体は勝手に動き、電気を消せば自分もベッドに入り名前さんの背中にゆっくり抱きついてみる。
三郎「あったか…」
思ったより人肌が暖かくて、僕は気持ちがホッとしてそのまま眠ってしまった。