第15章 山田家にお泊まり
あれから皆で夕食を済ませて、あっという間に地獄の寝る時間がやってきてしまった。
夕食の時もなんだかムスッとしてて、余程私を部屋に泊めるのが嫌らしい…ほんとごめんて……
〜三郎の部屋〜
『あの…三郎くん』
三郎「なに」
『……えっと…そんなに嫌だったら私リビングのソファー借りるから大丈夫だよ…?』
三郎「は?それじゃまるで僕が追いやったみたいになるだろ」
……イヤイヤ言いながらも色々考えてるんだなぁ…この子…
そんな事を思いながら三郎くんを見ていれば、目が合うもののすぐに逸らされてしまう。
いや、私嫌われ過ぎな…?
三郎「…布団持ってくる」
三郎くんはそれだけを告げて部屋を出ていってしまった。
どうしたら三郎くんとの距離が縮まるんだろう…
そもそも私三郎くんに嫌われるようなことしてないよね…?多分…
色々考えていれば、手ぶらの三郎くんが部屋に戻ってきた。
『……あれ?布団…』
三郎「ない」
『……えっ?』
どうゆうこと?てゆうか戻ってくるの早過ぎない?
あれ、確か布団持ってくるって言って部屋出ていったよね?
ものの数分で戻ってきたし手ぶらだしどうしたの?
私が困惑していれば、三郎くんは自分のベッドを指さした。
三郎「そこのベッド使っていいから、さっさと寝れば?」
『えっ、でも…三郎くんは…?』
三郎「僕は床で寝る。後、勉強するから今日は夜更かしするし」
そんな事を言いながらテーブルに教科書やらノートやらを広げ出す三郎くん。
絶対私のせいだよね…これ……
『…私が床で寝るよ?』
三郎「いいからさっさと寝ろよ…」
三郎くんなりの気遣いなのか…?
そんな事を考えながら、私は三郎くんの言うことを聞く事にした。
『じゃあ…お言葉に甘えて、先に寝るね?三郎くんもちゃんと寝るんだよ?』
それだけ伝えれば、私は三郎くんのベッドを借りて寝ることにした。
ベッドに入り布団を被れば、三郎くんが居る方に背中を向けて壁側を向いて横になった。