第2章 頼 れ る 人
『え?迎えって…どうゆう…』
独歩「今日はたまたま定時で帰れるんだ。だから横浜まで行くよ」
……なんなんだ、この優男は…
独歩くんってこんな人だったっけ?
まぁ子供の時しか知らないけど…
久しぶりに、会いたいかも………
いや、でもシンジュクからヨコハマまで来るの大変だしな…きっと…!
『でも…独歩くん大変だよ?』
独歩「電車でわりとすぐだし、行くよ?まぁ…必要なければ無理にとは言わないけど…」
『いや、その……!久しぶりに会いたい…かも…』
咄嗟に出たその言葉に、独歩くんは驚いたように声を漏らしたがすぐにさっきの声色に戻った
独歩「分かった。じゃあ名前の家まで行くから、とりあえず住所だけ教えて」
こうして、私は独歩くんに住所を教え電話を切った
さっきまで不安で押しつぶされそうだったけど、知り合いの独歩くんの心遣いにすごく安心感を抱いた
独歩くんが来るまでまだ時間あるし…とりあえず部屋綺麗にする?まぁ綺麗にする必要も無いか…引っ越してきたばっかりでそんな汚れてないし…
そんなことを色々考えながら独歩くんが来るのを待った
あれから約1時間が経った頃、家のインターフォンが鳴った
『はっ…来た……』
私は慌てて玄関まで走っていけばすぐに玄関を開けた
すると、そこにはスーツを着た目のクマがひどい男の人が立っていた
……あれ、独歩くんってこんな感じの人だったかな?
随分変わったなぁ…大人になってる……
そう思っていれば独歩くんらしき人に声をかけられる
独歩「えっと…名前?」
『え、あ、うん…!』
そんな私をじっと見ながら疲れたような顔で微笑んだ
独歩「変わってないな、お前」
『えっ…そ、そうかな?独歩くんは…大人になったね…?』
独歩「まぁ、俺も29歳だし…おっさんになったよな」
『いやいや、そんなことないけど…!』
おっさんとは思わないしイケメンだけど、めちゃくちゃ疲れてる…もう顔が疲れてる…!!!
え、なんかごめん…疲れてるのに横浜まで来てもらってほんと申し訳ない……!!!
え、ほんとに大丈夫…?
私は心配になり独歩くんの顔を覗き込んだ