第13章 看 病
『ちょ、ちょっと待って…!話が読めないんだけど…!』
話が追いつかなくて、何故三郎くんが怒っているのか私には分からなかった。
すると三郎くんは私の目の前にずいっと顔を近寄ってくれば、不満そうな表情で口を開いた。
三郎「お前のせいでいち兄が寝込んだんだよ…!」
『えっ…?寝込んだ…!?』
三郎「昨日から熱っぽくて寝込んでるんだよ…普段風邪とか引かないいち兄が風邪引くなんて…おかしいと思ったんだよ」
私から離れれば腕を組みながら愚痴を零す三郎くん。
…昨日看病しに来てくれたからその時に移しちゃったんだろうなぁ…ほんっとに申し訳ない…私にできることあれば何でもするんだけどなぁ…何をしてあげれるだろう。
『私が風邪移しちゃったからさ、何か私に出来ることないかn』
三郎「ない」
いや、食い気味すぎでしょ…!?
そんなに私のことが嫌なのか…!!!!
『いや、ほら…一郎くんのこと心配だし…』
三郎「帰れ」
うん…いくら私でも心折れるよ三郎くん!?
何で私こんなに嫌われてるの???
何かした?してないよね!?
なんでなの三郎くぅぅぅぅぅんんん!!!!!
結局中には入れて貰えず私は帰る羽目になってしまった。
『はぁ…お見舞いにも行けなかった………』
門前払いを受けたショックにため息を吐く。
このまま帰るのもなぁ…と思い私は空いてるベンチへと腰をかけた。
『…どうしたら三郎くんに好かれるのか…てか何であんなに威嚇するのあの子…』
意味のわからない状況に首を傾げながらボソボソと愚痴を零す。
そんな中、知らない女性に私は声をかけられた。