第12章 お 見 舞 い
『なっ、何…?』
乱数「ははっ、オネーサン身構えすぎっ。なんもしないよ?あのさ、今度の休み時間ある?」
『今度の休み…空いてるけど…』
私は卓上カレンダーを見ながら返事をする。
すると乱数くんは嬉しそうに笑いながら、手を握ってきた。
乱数「ほんと!?じゃあ今度の休みお茶しない?オネーサンに頼みたいことがあるんだよねー、話だけでも聞いて貰えないかな?」
頼み事ってなんだろ…改めて言われるとすごくドキドキするんだけど…!
まぁ、どうせ暇だし…少しくらいはいいかも。
『私でよければいいよ』
乱数「わーい!やった♪それじゃあ楽しみにしてるね!」
乱数くんは嬉しそうに跳ねるように喜んでいる。
そんなに喜ばれるとこっちまで嬉しくなっちゃうなぁ…
乱数くんは楽しみにしてると告げればそのまま部屋を出ていこうとするものの、再び私の所に戻ってきては耳元に唇を寄せた。
乱数「オネーサン、早く風邪治してねっ」
耳元でコソッと囁くようなトーンで話して来たかと思えば、そのまま私の頬にちゅっと軽くキスしてきた。
『…なっ…!?』
乱数「ははっ、オネーサン顔真っ赤だよ?熱でもあるんじゃないのー?ま、ゆっくり治してね!バイバーイ!」
乱数くんは満足気に手を降れば仕事に行ってしまった。
……乱数くんの唇めちゃくちゃ柔らかかった…
って!何言ってるの私…!変態じゃん!!!
変態発言を振り払うように私は首を左右に揺らした。
すると、ティッシュを鼻に詰めた帝統くんがすぐ近くまで寄ってきた。
帝統「お前、やっぱり乱数が好きなのか…!!!」
『ちがっ…!そんなんじゃないって言ってるでしょ…!』
幻太郎「顔が赤いですが?」
頬とは言えど…キスされたら誰でも照れるよね!?
まぁ嫌いな人にされたら照れないかもしれないけど…
『いや、ちゅーされたら誰でも照れるよね…?』
幻太郎「ほう…なら小生がしても、照れますか?」
『「えっ……………」』
幻太郎さんの言葉に、私と帝統くんは同じ反応をした。