第12章 お 見 舞 い
乱数「あっ、ちょっとごめーんね」
乱数くんは電話に出るために、一言声をかけて部屋から出ていってしまった。
乱数くんが部屋から出ていってしまえば、幻太郎さんと帝統くんはじーっと私の方を無言で見てくる。
えっ、何…!?
圧がすごいんだけど…!!!
『あっ…えっと……何か…?』
帝統「お前…乱数の事好きなのか…!?」
『…はぁ!?な、なんでそうなる…!?』
幻太郎「それならそうと言ってくれれば、少しくらいは気を利かせてあげても良かったんですけどね…」
『いや、だから誤解です…!』
幻太郎「誤解?あんなに乱数に迫っていたのに?」
『だから、あれは乱数くんがっ…!』
帝統「乱数の奴いいよな…女にばっかりモテやがって…俺も女にモテてぇ…!!!」
いやいやいや、勝手に話を進めないでください。
てゆうか人の話聞こえてますかね???この人達…!
『あの、だから私は乱数くんのこと…!』
乱数くんとの関係性を説明しようとすれば、乱数くんはすぐに部屋に戻ってきた。
乱数「お姉さんごめんね?急な仕事が入っちゃって戻らなきゃいけなくなっちゃったんだよね…だから、続きはまた今度!ねっ♡」
…続きはまた今度って…また誤解されるようなこと言われてる…!!!
乱数くん…勘弁して…この2人に絡まれるから本当にやめてくれぇ…
帝統「続き…」
帝統くんは何を想像してるのか、少し上を向きながら何か想像を膨らませている。
エロい妄想をしているのか、鼻血を垂れ流す帝統くんに幻太郎さんはため息をついた。
幻太郎「はぁ…帝統、鼻血が出ていますよ」
帝統「うぉ!マジか…!!!」
なんなんだコイツらは………
そんなことを思いながら苦笑い気味に見ていれば、乱数くんが再び私の傍に寄ってきた。