第12章 お 見 舞 い
えっ、なになになに……!?
乱数くんの可愛い端正なお顔が近づいて来れば私はぎゅっと目を閉じてしまった。
すると、乱数くんは声を漏らして笑いだした。
乱数「ぷっ、あははは!オネーサンかーわいっ♡」
『えっ…!?』
なんでかめちゃくちゃ笑われてるんだけど!?
意味もわからず恥ずかしくなる…!
乱数くんは笑ったせいか目に少し涙を浮かべつつこちらを見てくる。
乱数「オネーサン反応可愛すぎ♡チューされると思った?」
『えっ、いや、そ、そそそんなこと…!!!』
乱数「ははっ、動揺しすぎ〜♪本当にチューしちゃおっかなぁ」
『な、何言って…!』
乱数くんの戯れ言に翻弄されっぱなしの私。
乱数くんは少し悩んだような素振りをしては、すぐに私の方を見て再び近寄っては本当にキスしてしまうのではないかという距離にまで寄られ、キスしないのは分かっているが乱数くんの顔の近さに耐えきれず目を閉じた。
すると、タイミング良く帝統くんと幻太郎さんが部屋に入ってきた。
幻太郎「乱数、何してるんですか」
帝統「お、お前ら…!何を!?」
顔が近い私達を見て、幻太郎さんは呆れた様な様子で乱数くんを見ているものの、帝統くんは少し顔を赤くしながら落ち着きが無い様子でこちらを指さして見てくる。
『い、いや…これは乱数くんが…!』
乱数「えー、オネーサンさんがチューして欲しいって言うから厚意でしてあげようと思っただけだもん」
『はぁ…!?』
幻太郎「おやおや、乱数に欲求するほどに欲求不満だったんですね…貴女」
『いやいやいやいやいや、誤解!!!!これは乱数くんが…!』
そう言って乱数くんを見れば、乱数くんはニコッと笑いながら私を見ていた。
乱数くんめ〜…!!!
私は乱数くんを軽く睨めば、乱数くんは楽しそうに笑っている。
おちょくられてる……私…!!!
私が欲情したみたいになっててすごく嫌だ…!
私が不満げな中、静かな部屋に乱数くんの携帯が鳴った。